こんにちは、国際不動産エージェントManachanです。欧州出張最終日、あと数時間後に長~い帰国の途に着きます。
今はスペイン・バルセロナにいます。2日前に、ドイツのデュッセルドルフから2時間のフライトで当地にやってきました。つくづく思うのは…
温暖な地中海性気候の地域って、むちゃくちゃ得してるよなあ。
11月末にして、この「陽光」と「海」
温暖な気候が育む、豊穣な「食」と「彩り」
先月行ったトルコ・アランヤもそうでしたが(ブログ:奇跡の地中海性気候)。ここ地中海沿岸地方は、
・一年のうち晴天日数300日。
・湿気が少ないため、体感的に夏は涼しく、冬は暖かい。
・とはいえ砂漠ではなく、適度な雨量があるため緑も多い。
という、他地域からすると垂涎ものの「快適さ」に包まれています。冬が長い英国やドイツ、ロシア、北欧諸国の人が、太陽を求めてやって来るのは、もちろん地中海ですし、また、日本(関東)で育った私からみても、ここは湿気が少ない分、身体がラクですね。
昨日の早朝、バルセロナは気温5℃まで下がり、寒さに慣れない地元っ子は震えあがってましたが、でも東京の5℃と当地の5℃は体感的に全然違う。前者は湿気が身体にまとわりついて骨に響く寒さになりますが、後者はそれがないので、私は全然寒く感じませんでした。
バルセロナ地元の友人が言ってました。「北欧、中欧の人が、どんなに一生懸命働いても、どんなにお金を積んでも、この気候は手に入らない」。
だから彼らは毎夏バカンスの時期、2時間くらい飛行機乗ってやって来るし、お金が溜まったら老後の住まいとして、地中海のそばで家を買うのですね。
スペイン、ポルトガル、イタリア、ギリシャ、トルコなど地中海地方の国々は、いずれも年間数千万人が訪れる観光大国。「すぐ北方に経済の豊かな、何億人が住む地域があり」、「彼らの求める温暖な気候風土に恵まれている」という点で、大きな優位性を持っています。
特にバルセロナは、気候温暖な地中海地方に属するのに加え、類まれな文化芸術遺産を持つ、極めて競争力の強い国際観光地です。
・ガウディの建築作品群(サクラダファミリア、グエル公園、カサミラ等)
・ガウディのライバル達の手による建築作品群(サンパウ病院、カタルーニャ音楽堂)
・21世紀の現代建築(トーレ・アグバル等、新宿モード学園ビルに似てる…)
・パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリなど世界的画家の美術館群
ここまで凄いネタが揃った街はそうそうありません。街を歩いて楽しいし、いつまでも滞在したくなります。特に、
サグラダファミリアは圧巻!現代における、世界一の建築作品ではないでしょうか
あと、バルサもあるし…
もう少し、マクロな話をしましょう。不動産投資でキャピタルゲインを狙う上で、私はヨーロッパのなかで、スペインやポルトガルに注目しています。
一つは、EU主要国より賃貸利回りが高い(4~5%台)。つまり割安に買える
また、スペイン、ポルトガルとも、リーマン後の不況を克服し、経済が回復軌道にある。
特にスペインは、ここ2年間、経済成長率が実質3%と、EU圏のトップレベルにあります。今バルセロナの街を歩いても不況の暗い感じはありません。
但し、数年前は酷い状態でした。リーマンショック後、ドイツやフランスに比べ経済基盤の弱い南欧諸国はPIIGSと呼ばれ(Portugal, Italy, Ireland, Greece, Spain)、財政がやばい国と言われていました。毎年マイナス成長が続く絶不況期は5~6年続き、2012年頃の最悪期は、スペインの失業率25%、若年層に至っては失業率50%超えという状況でした。
当時、スペインの若者は大学出ても数年間仕事が見つからないからドイツ等に出稼ぎに行く、スペインにいた移民は仕事が見つからずに南米や東欧に帰る…という状況で、国の総人口さえ減っていました。ポルトガルも同様。
それが、ようやく持ち直してきたのがここ2年ほどの現象です。特にスペインの経済回復は著しく、「もはやPIIGSではない」宣言も出てきています。
そういう時期こそ、往々にして、不動産仕込みのチャンスなんですね。バルセロナ市の平均の数字は、
2007年まで、不動産価格の上昇が続き、ピーク時には5200ユーロ/平米に
2007~13年まで、不動産価格の下落が続き、ボトム時には3100ユーロ/平米に
2014年から、不動産価格が再び上昇し、今は4200ユーロ/平米まで回復
不況期の6年間で、価格が40%下落したのを、直近の二年間で半分(20%)だけ回復したのが今の状況。まだ回復途上で不動産価格は上がり続けています。逆に月額賃料の推移をみると、
2007年まで、不動産価格の上昇が続き、ピーク時には12ユーロ/平米に
2007~13年まで、不動産価格の下落が続き、ボトム時には9ユーロ/平米に
2014年から、不動産価格が再び上昇し、今は12.5ユーロ/平米まで回復、史上最高値に
市内の賃貸物件は不足気味で、空室率は1.6%
不動産価格がまだ上がりきっていないのに、賃料水準は過去最高を更新(つまり利回りも高い)…だから、今後も価格面で伸びる可能性が大きいと考えます。
バルセロナ市内で、いま普通に賃貸に出せば、利回りが約5%出ます。世界の大都市のなかでは、まあまあ高い水準。ちゃんとした物件をいま5%で仕込んで、貸して家賃とりつつ値上がり益を享受して、5~7年後に4%あたりで売り抜けるというシナリオでいけるのでないかと。空室リスクも今のところほぼないし…
もっとも不動産投資は「ミクロ8割、マクロ2割」なので、地元のパートナーと協力して、できるだけ好立地で良い物件を仕入れたいと思います。できれば、サグラダファミリアから歩ける素敵な場所で…
バルセロナでとても良いビジネスパートナーが見つかりました。これから楽しみです。