おはようございます。国際不動産エージェントManachanです。11月14日に東南アジア出張から帰国してから、山のように溜まった業務を片付けていました。ブログ記事書くのは約1週間ぶりですね。
先月の下旬、「楽待新聞」より、「カンボジア投資詐欺事件に関するManachanのコメントがいただきたい」という取材依頼を受けました。すでに新聞記事にもなっていますが、カンボジアの不動産会社の代理店を名乗る事務所が、2011年ごろからカンボジアの不動産投資と偽って、投資詐欺を重ねていた。警察によれば、全国39都道府県の200名以上の人から、20億円を超えるお金をだまし取った…という事件。
私は、この事件に関わったわけでもなければ、知人友人で彼らの詐欺に引っかかった方もいないので、「また聞き」レベルの知識しかありませんが、第三者的コメンターとして推薦を受けたので、お受けしました。余談ですが、楽待新聞の電話取材を受けた時、私は仕事で愛知県内をドライブ中。ハンズフリーで話しながら、一宮市~名古屋市あたりを運転してたんだよなあ。
今後、海外不動産投資の裾野が広がれば、詐欺事件も手を変え品を変え、増えてくると思いますので、(TVに出る気はありませんが…)雑誌やWebメディアで露出の機会が増えるかもしれません。ですが、どんなタイプの詐欺であっても、私の言うべきことは、3つだけ。
1) 権利関係を確認しましょう。
2) お金の流れを確認しましょう。
3) 専門家のセカンドオピニオンを得ましょう。
Checkpoint1 : 契約関係の確認
本契約の前に、その物件の現地での登記書や出資契約書などを確認します。どんな土地・建物なのか、また、現在の所有者は誰なのかなどを調べます。現地からコピーを取り寄せ、日本語訳してもらえば良い。
経験上、最初から騙そうとする業者の場合、実在しない土地や建物の権利を勧誘してくることが多く、書類関係も適当で杜撰なこと(あるいは、現地書類が杜撰で日本語プレゼン資料だけ立派)が多いものです。
Checkpoint2 : お金の流れの確認
自分が払うお金が、どのような経路で誰に渡って、最終的に自分の権利につながるのか確認します。多くの場合、取引に関わる人物は、本人(バイヤー)、仲介業者、現地のデベロッパーとなります。このとき、購入代金を仲介業者に全て預けてはいけません。日本の不動産取引と同じく、海外でも仲介業者は手数料のみ受け取れるのが原則、売買代金は本人が直接、現地のデベロッパーに支払うべきです。
きちんとした仲介業者なら、どこに送金してくださいという指示をしてくれるはず。そういったお金の流れについて、明確に答えられない業者は要注意です。私が代理で送ります、などと言われたら必ず拒否するようにしましょう。
Checkpoint3 : 専門家のセカンドオピニオンを得る
初めての海外投資、特に知識が足りなくて不安な場合は、海外投資に詳しい専門家にアドバイスを求めるのが良いと思います。聞く先は、私どもの「アジア太平洋大家の会」でもいいですし、他にも海外投資案件について知識を持っている団体・個人は多くいらっしゃいます、。
たとえば私に相談が来た場合、東南アジアのコンドミニアムで「完成後が数年後なのにネット20%利回り保証」みたい話は、明らかに怪しいと思いますし、それを正直にお伝えいたします。
上記3つのチェックを行い、それでも仲介業者の言うことに辻褄が合っており、誠実だと感じるのであれば、この時点で少なくとも詐欺にひっかかるリスクは、大幅に低くできると思います。その後は、日本国内で収益不動産買うのと同様、投資案件の収益性を見極めれば良いですね