イギリス・マンチェスターの不動産事情(2018年3月)

1)マンチェスター地域の概況
産業革命の故郷、工業都市として古い歴史を持つ都市マンチェスターは、1980~90年代にかけて衰退・没落したが、2000年代に入ってから、英国における第二のロンドンとして都市再開発や企業誘致、インフラ整備をすすめた結果、2010年代に入って発展・飛躍の時期を迎えている。
 
「現時点での英国の都市序列」
一線級都市:ロンドン (都市圏人口1000万超)
二線級都市:マンチェスター、バーミンガム (都市圏人口200~300万)
三線級都市:リバプール、リーズ、シェフィールド等 (都市圏人口100~200万)
 
世界中、誰もが知ってるプロサッカーチームが二つある街!


 
旧さと斬新さが共存するマンチェスター市街地

 
マンチェスターは徒歩で回れるコンパクトな街で、東京駅~有楽町~新橋(あるいは博多~天神)くらいの範囲内に主な都市機能が揃っている。

「都心内の主な地区」

Spinning Field:金融などのオフィス集積地。オフィス賃料が最も高い。
Deansgate:60数階建ての高層駅ビルの建設が予定されている地区、レジの単価が最も高い。
Picadilly Garden:以前からあるマンチェスターの都心地区。主要な鉄道駅Manchester Picadillyがありロンドン等他都市と直結。
Northern Quarter:もともと繊維工場・倉庫があったエリアをレノベして、今ではスタートアップオフィスや個性ある店舗が集積する若い人向け地区。
Salford Quay:市街地の西側、Irwell川沿いの空き地に中高層レジが多数建てられている。
 
Deansgate、Salford Quayを中心に建設ラッシュが進行中


 
2)不動産市場・制度の概況
Brexit(ユーロ離脱)の影響が懸念されるが、英国不動産マーケットをみると、負の影響を受けているのはロンドン都心部の高額物件くらいで、その他多くの都市・地域では旺盛な住宅需要を背景に強い値動きが続いている。
英国で住宅価格が上昇しているのは、新築住宅の需要が供給を上回っていることが主因といわれる。1980 年代と比べると、市場に供給される新築住宅戸数は年間で5 万戸ほど少なくなっている。移民受け入れもあり、都市圏を中心に人口は増えている。
さらに詳しくみると、「ロンドン圏」と「それ以外の都市」との価格格差が大きくなっている。賃貸利回りはロンドン圏2~4%に対し、マンチェスター、バーミンガム、リバプールなどでは5~6%くらい出る状況。

 
住宅価格の高騰により、若い世代や移民を中心にマイホーム所有よりも賃貸に回る傾向がみられる。国の平均持ち家率は2004~16年に8ポイントも低下。家賃の上昇と空室率の低下が同時に起こっている。


 
マンチェスターで、現時点で住居物件のエンド単価は、都心内平均が400~450ポド/Sqf(坪単価@207~230万円)。最も高価なDeansgate、Spinning Fieldで500ポンド/Sqf(坪@260万円)を超えることも。Picadelly Garden、Northern Quarterだとやや落ちるが、都心内で350ポンド(@181万円)以下は限られる。
・都心内の賃料エンド単価は、22~23ポンド/Sqf年(坪賃料@8500円/月)。単純計算でグロス賃貸利回り5~6%になる。
・都心部オフィス物件の賃料エンド単価は、施設やサービス次第で20~37ポンド/Sqf年(坪賃料7700~13500円/月)と格差が大きい。区分オフィスの売買マーケットはまだ一般化していない。
・建築ラッシュと人手不足により建築単価は大幅に上昇中。現時点でRC造の建築コストは材工、エンジニア込みで21000ポンド/Sqf(坪単価@108万円)とかなり高騰している。
・土地代については、英国に路線価システムがなく相対契約のなる上に、容積率にもよるので一概に言うのは難しいが、現時点で区分マンション一戸あたり25000ポンド(365万円)程度を土地代が占めるので、土地建物比率は土地2:建物8程度になる。
・土地代、建物単価がダブルで高騰しているため、コストプッシュ型の不動産価格上昇が起こっている。足元の不動産価格上昇率は年率6~7%で、下がる要因が見当たらない。今後もし天井を打つことがあるとすれば、エンドの購買力が価格上昇に追いつかず、値引き合戦が起こること位しか考えられない。
・住居の空室率は低く、需要に比べて過少供給である状況は変わっていない。

 
3)マンチェスター不動産投資の狙い
今のマンチェスターは人口および住宅需要が拡大し、かつ空室率も低く、価格的にまだ伸びしろを残している点で、いま参入するなら不動産事業にも投資にも適したタイミングと思われる。
 
【物件例1:マンチェスター都心区分オフィス】
とにかく立地が凄い。ピカデリーガーデンと、Manchester Piccadilly鉄道駅から徒歩3分の賑やかな商業地区、まさにマンチェスター都心で、旧いオフィスを改装して近代的な区分サービスオフィスとして売り出します。
【価格】 87,000〜128,000ポンド
【間取り】3〜5人用区分オフィス(13〜23平米)
【収益】確定利回りプランの場合、最初の5年間5〜7%/年の利回り保証。希望なら延長可。
利回り確定ではなく通常賃貸プランも選択可。オフィス市況次第でアップサイドが狙える可能性あり。
【スケジュール】2018年末完成予定。家賃支払は2019年3月より3ヶ月毎。
【購入時諸費用】弁護士費用850ポンドのみ(商業物件は印紙税が免税)
【その他】築48年RC造なので9年快速償却可。入居づけ、管理、転売とも外国人オーナー対応経験豊富な地元の不動産企業がサポート。
買取保証云々はありません。正直、そんなもの必要ないです。立地が素晴らしいので、オフィスとして収益を上げたうえで、数年後値上がり益を狙いにいく物件です。いま買えば為替も良いですね。1ポンド=145円。

 

[物件例2:1850年築の玩具工場を再生したお値打ち収益物件]
産業革命の故郷マンチェスターで素晴らしく味のある物件を見ました。築200年近いレンガ造の玩具工場を買い取り、ドイツ風のモダンなレジデンスに再生。使い古したレンガの色が美しい。
場所はマンチェスターのピカデリーガーデンから徒歩10分、ヤングプロフェッショナルが好んで住まうクールなAncoates地区に立地。周囲にカフェやレストラン、個性的なお店たくさん。
デベロッパーが地元の実需客にしか売ったことがないので欲が薄く、販売コミッションも一切出さないおかげで、330〜350ポンド/Sqf(坪単価@160万円)近辺で売るようです。 賃貸利回りはグロス5.5%程度。英国では新築より個性ある旧い物件の方が人気が高いので、出口も問題なく取れそう。というか割安に買ってる分値上がりそう。
せっかく英国で買うなら、こういう含み益とストーリーのある物件を買いたいな。

 

さらに詳細は…ヨーロッパ不動産勉強会で。
第四回:金融大国イギリス優良物件開拓法(19年1月中旬予定)
詳細アナウンスいたします。お楽しみに
 


Reported by 国際不動産エージェント 鈴木学
(無断転載を禁じます)

Translate »