フランス地中海岸コートダジュールの不動産事情(2018年6月)

1)コートダジュール地域の概況
 

フランスは欧州のなかでは大きな国で、首都パリをはじめ、マルセイユ、リヨンなど、大きな都市圏が
いくつかありますが、地中海岸「コートダジュール」地域は、欧州を代表するリゾート&別荘地
として独自の経済圏を形成しています。

 

日本の例で分かりやすくいうと「湘南」のイメージですが、その世界的知名度やブランド価値、
ホテルや高級レジデンスの数や住人のプライドを数百倍に増幅したものが
「コートダジュール」と言えば当たらずとも遠からずかと思います。
地中海に面する「コートダジュール」地域は複数国にまたがります。西側はフランス領で、
代表的な街はニースとカンヌ、少し東へ行くとカジノで有名なモナコ、さらに東はイタリア領で、
サンレモやジェノアなどの都市があります。国は違えど同じ海を共有し、フランス~モナコ~イタリアを
直通する電車が頻繁に走り、幹線道路も何本か通っているので経済圏としては一体です。

フランスからイタリアまで直通する電車

おそらく「世界一エスタブリッシュされたリゾート地のひとつ」と言って良いでしょう。
言葉で表現するのが難しいですが、富裕層や支配者に愛され続けた長い歴史と、それが織りなす
洗練された文化的景観は見事なものです。

山地が地中海のすぐそばまで迫る地形が織りなすダイナミックな風景

ビーチでは太陽と人生を謳歌する方々の姿があります。


 
 
2)不動産市場・制度の概況
ヨーロッパじゅう、世界じゅうの富裕層が集まる場所ゆえ不動産価値は常に高く、価格変動は景気の
影響を受けにくく、かつ地域・エリアによる序列がはっきりしています。価格帯が一番高いのは
「モナコ」で、その平均坪単価は@1500万円を超え、ロンドン一等地より高く世界一の水準。
フランス領のなかではカンヌが全体的に高く、ニースは場所によりけりで、安いエリアだと中古
ワンルーム20㎡前後で8~9万ユーロみたいな物件もありますが治安に問題あるエリアのようです。
 
また、どの都市でも地中海が見える場所や、高級レジデンスに相応しいグレード感のある物件の
資産価値は桁がひとつ違います。
 
 
私が今回視察したのは、カンヌとニースの間にある海岸沿いの小さな町Juan Les PinsとAntibesですが、
海岸から徒歩3分ほど離れて地中海ビューがない場所で、比較的コンディションの良い中古アパートが
60㎡で30万ユーロ(坪単価@220万円)前後で取引されています。
 
 
それが海目の前ロケーションになると、坪単価もグロスも3倍くらいになります。
フランスの不動産税制は日本と似ており、購入時に不動産取得税、保有時に固定資産税、売却時に
利益が出ればキャピタルゲイン税(非居住者には税率33%)が課せられます。

 
3)フランス(コートダジュール)不動産投資の狙い
すでにエスタブリッシュされ、値動きも少ないエリアゆえ全体として「投資」のイメージではありませ
んが、今は世界的に富裕層が増えているようで、オンリーワン性のある高級レジデンスを購入・ホール
ドしてキャピタルゲイン期待は十分成り立つと思います。
 
 
【物件例】Antibes/Juan Les Pins 超高級レジデンス (※2018/6 完売しました)
おフランスな高級物件は円形を上手に使いこなす!
南仏コートダジュールの海辺、最安値の2ベッドでも1.7億円する高級レジ物件を視察。共用部のカッコ良さが印象的。
– 円形のプール
– 円形のスパ
– 円形のジム
– 円形の庭園

真ん丸を直線とシームレスに組み合わせた空間設計がニクい。直線の方が絶対に安上がりなのにあえて円形にこだわるのがフランス流。現物をみると圧倒される。まじでかっこよすぎる!センス素晴らしすぎ。


 

 

さらに詳細は…ヨーロッパ不動産勉強会で。
第二回:南欧リゾート編(予定:9月中旬)フランス、スペイン、ギリシャ、トルコ
詳細アナウンスいたします。お楽しみに
 


 
Reported by 国際不動産エージェント 鈴木学
(無断転載を禁じます)

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