昨今、30数年ぶりの円安水準が進んでおり、「海外からみて安い日本」が定着した感があります。円安でトクする人も、損する人もいて、悲喜こもごもなわけですが、
『円安誘導は、日本政府の国策』だと、私は考えます。
日本は対外純資産が世界一の国、アルゼンチンやギリシャと違い、円安になってもマクロ経済的にあまり困らない国です。
日本政府&日銀は、アメリカ・全世界の金利が高いうちに、低金利政策を続けて円安方向に誘導することで、次の時代の成長産業とされる「半導体や生成AI」を日本国内へ誘致を急いでいる。補助金も兆円単位で出している。「インバウンド観光」のように、基幹産業ではないけど成果がすぐ出る産業にとっても円安は好都合。
言葉を換えれば、いま日本は「外資主導の産業立地&経済成長戦略」を実行中なのだと思います。好意的にいうなら「失われた30年を繰り返さないため、次の時代に日本経済が輝くための準備」をしている、アメリカも円安を黙認してくれている。ある意味、2~30年前にコストの安さを活かして、日本から家電や半導体のシェアを奪った当時の台湾・韓国と同じようなことを、いまの日本がしているともいえます。
私たちは、そういう国に住んでいるのだから、「安くて貧乏な日本」などと愚痴を言う前に、適切な行動をすべきです。具体的にいえば、「海外マネーが日本に入ってくる場所」に網を仕掛けておけば、経済的に豊かになれるチャンスは大きいです。
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