【IPAチャンネル】海外移住して不幸になる日本の富裕層~節税目的の出国、私はお勧めしません!(鈴木ソロ578回)

日本でビジネスに成功した方にとって「税金」は頭の痛い問題です。特に相続税は悩ましいですね。

「海外の低税率国に移住したり本社所在地を移せば、税負担を安くできる」という謳い文句で、日本人富裕層の出国・海外移住をアシストする商売も多数存在し、「週刊ダイヤモンド」等の経済雑誌でよく特集されます。

ですがその裏で、「シンガポールやタイに移住した日本人の9割以上が現地に馴染めず、5年以内に帰国する」という話もあります。私は彼らからの人生相談をたくさん受けているので、その数字は誇張でないと思っています。

なぜ馴染めないのか?簡単です。厳しいことを言いますが、「税金」だけを理由とする海外移住という考え自体が甘すぎる、安易すぎる。彼らが日本を出国することで失うものやリスクに対して得られるメリットが小さすぎて、やる意味がほぼ無いんです。

そもそも「税金」は私たちのビジネスや暮らしを支える生態系のごく一部にすぎません。経営者視点でいうなら、社員、得意先、法務税務の専門家、オフィスや生産設備、交通・ビジネスインフラ…これら多くのものに依存してビジネスをしています。それをトータルで考えた時、果たして出国するのが得策なのかを考えるべきです。

出国したい相談も多数受けてる私が太鼓判を押すケースは、次の2点に限られます。

・社長が現地国のビジネス免許や資格をとり、オフィスを借り現地人を雇って、現地顧客を一から開拓する気概がある
・あるいは子供さんを海外に留学させて住まわせて、後継者育成を含む長期計画で取り組む予定がある

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