【IPAチャンネル】茅ヶ崎の事件に思う(鈴木ソロ554回)

神奈川県茅ケ崎市。ビーチ近くの一戸建てに住み、外資系IT企業に勤めるかたわら、副業で大家業にいそしみ、都内、札幌、京都、大阪に収益物件を持つ、「金持ち父さん」を地でいくような55歳の男性が自宅の窓先で殺害されたショッキングな事件が起こりました。この凶行は、大阪の所有物件に入居して、滞納を重ねて強制退去させられた元入居者が起こしたということで、私たち大家業界にショックが広がっています。

滞納と強制退去って本当にやりきれないです。オーナーは銀行から借り入れして固定資産税も払って賃貸経営しています。さんざん催促しても滞納が何か月も続いたら法的手段を使って退去させるしかない。でも逆に入居者側から見たら、いかに自分の滞納が招いたこととはいえ、賃貸物件から追い出されることで、大家を逆恨みすることもあります。世間の見方は、財産を持っている大家が強者で、滞納で追い出された入居者が弱者に見えますから、裁判所を含めて、どうしても入居者側に同情的になりますが、

今回の事件を機に、賃貸物件オーナーの身の安全を守る仕組みづくりを考えていきたいです。とりあえず、すぐできることとしては、賃貸借契約書に大家の住所を書かない。記載するのは振込先銀行口座と、せいぜいeメールと携帯電話番号位にする。リスクはゼロになりませんが、貸借契約書に大家の住所が載らないだけでもリスクは相当軽減できると思います。

とはいいつつも、私自身は大家として、入居者の皆様と美しい友情を育んだりもしています。収入を運んでくれるのは入居者と管理会社なので、感謝の気持ちは忘れないようにしたいです。

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