プーケットの不動産事情(2018年5月)

タイ南西部、インド洋側にあるプーケット島は、アジアを代表するビーチリゾートの一つ。世界中から押し寄せる観光客に対応するため、プーケット国際空港は拡張を続け、乗降客数も増大の一途をたどっています。
 
プーケットはもともとロシア人に大人気の観光地で、空港の案内表示は「タイ語、英語、ロシア語」で表記されていますが、最近は中国人の団体旅行客の方が大きく増えています。5月のGW明け、私が泊まったリゾートホテルでも、大型観光バス10台に分乗した中国人数百名が大挙して押し寄せ、朝食時の食堂は大混雑。彼らが観光バスで去った後、いつもの静けさが戻ってきました。
 

観光地としての発展に伴い、プーケット島内はリゾートヴィラやコンドミニアムが多数建ち、不動産市場を形成しています。その特徴はまさに典型的リゾート地のそれで、同じタイ国内のアーバンリゾート「パタヤ」と比べると、その特徴が際立ちます。
 
・首都バンコクや工業地帯に近いパタヤは周辺人口が多く、観光客の他に地元民の賃貸需要が相当あるが、プーケットで賃貸客となるのは「ほぼ観光客のみ」。
・上記の理由から、パタヤでは通年の賃貸需要があるが、典型的観光地であるプーケットではオンシーズンとオフシーズンとで季節変動が大きい。
・地元の安い労働力と工業製品が豊富なパタヤは物価が安いが、遠隔地の離島であるプーケットは輸送コストと労賃の関係で物価が全体的に高い。
・上記の理由から、プーケットで建設される物件の価格はパタヤより高く、かつ高所得の外国人が借りる物件が多いので賃料水準も全体的に高め。
 
離島の純リゾート、ホリデー利用と季節居住の土地柄ゆえ、プーケットでの不動産投資は、一般的な賃貸経営には向きません。逆に外国人富裕層向けの高級リゾート物件で、長期にわたって陳腐化しない「ホンモノ」を選ぶのが賢明だと思います。
 
例えば、プーケット島北東岸に造成中の「シェラトンリゾート」は、完全に富裕層マーケット向けの物件づくりをしており、住居棟103棟全てが「専用プール」つき、うち外海向きの44棟は「海の永久眺望」が楽しめるよう、日本の「ひな壇分譲地」よろしく、地形を生かして巧みに造成されるようです。

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