1988年ソウルで迷子になった話

おはようございます。国際不動産エージェントManachanです。
 
今晩、韓国ソウルに旅立ちます。現地一泊だけの駆け足出張です。東京からだと、ソウル行くのも福岡行くのも大して変わらない距離だし、ビザ不要だし、羽田・成田発フライトの便数も鬼のように多くて便利なので、一泊すれば十分ですね。
今のソウルは、地下鉄は東京みたいに四通八達、日本語英語OKのインターナショナルタクシーなるサービスも登場して、とても便利になりましたね。
 
私が初めて韓国に行った1988年とは、隔世の感があります(27年も経ってるから当たり前か・・・)。あの頃の韓国は、
・渡航にビザ必要
・日本人観光客も少なく、ソウルのミョンドン(明洞)でさえハングル文字オンリー
・ソウル市内の地下鉄路線も数えるほどしかなく、市内移動はバスかタクシー


 
ソウルで市内バスを乗りこなすのは、ハングル文字の読解力と土地勘がないと無理なので、外国人観光客は必然的にタクシーのお世話になるわけですが、当時、ソウルのタクシーがまた難しくて、
・乗り合いタクシーが一般的
・韓国語以外全く通じない
・他の客もいるので、どこに連れていかれるのか分からない
・料金がいくらかかるかも分からない(運ちゃんの言い値)

 
私は21歳の時(1990年)、妻と一緒に韓国旅行したことがあります。ソウル金浦空港に着いたのが夜10時を回っていたので、タクシー乗って適当に近く宿に泊まろうとしました。覚えたての片言の韓国語で、
 
ソデムンヨグァン(西大門旅館)
 
と、行き先を告げると、運ちゃんは分かったのか分からないのか知らないが、猛スピードで車を走らせました。
 
金浦空港を出てまもなく、路上で女性をピックアップ、しばらくして別の男性をピックアップ、(もちろん韓国語で)運ちゃんとの猛スピードの会話が始まり、私も妻も一言も聞き取れない。
かなりの距離を移動したところで、路上で女性を下ろし、別の女性をピックアップ・・・そんな感じで、乗客が何度も何度も入れ替わり、タクシーは走る。さすがの私も、どこに連れていかれるのか不安になってきました。
 
そしてついに、乗客は私と妻だけになりました。タクシーの走行距離はすでに、金浦空港~西大門をはるかに超えていると思われ、真っ暗闇のソウルの街を東へと移動しているようでした。
 
私たちはソデムンヨグァンに行きたいんだけど、本当にそこに向かってますか?
 
当てずっぽうの韓国語で運転手に聞くと、ものすごいスピードで答えが返ってきて、こちらは一言も聞き取れない。しばし無言。
しばらく走って、ラブホテルみたいな怪しい宿で下ろされました。請求された料金は、予想よりは高くありませんでした(乗り合いだからねえ・・・)。でも、ここがソウルのどこなのか、全く分からない。
 
当時、韓国の宿泊施設は、普通のホテルに見えても「大人のおもちゃ」自販機が置いてあったり、実質的にラブホ利用されているケースも多く、要はホテルとラブホの境界がはっきりしていませんでしたが、今回案内された宿は、室外も室内も「やらしいピンク」で固められ、いかにも歌舞伎町の裏町にあるラブホのたたずまい。
さらに、ホテル支配人が私たちの寝室にずかずか入ってきて、私のパスポートか身分証明書を見せろと言う。この宿は21歳未満は泊まってはいけないようで、その意味では私はギリギリセーフなんですが、その事実を確認するのに10分以上かかった・・・すでに午前0時を回り、こちらは不安と疲労困憊ですぐ寝たいんだから勘弁してよ~と叫びたくなる。
 
ことが一件落着すると、ベッドで泥のように眠ったのは言うまでもありません・・・
次の日、ソウルは快晴、気持ちの良い朝を迎えました。外に出るとここは住宅街でで、団地・アパートがたくさん建ち並んでいました。平和なひととき、優しそうなおばさんに韓国語で聞いてみる。
「ここはどこですか?」
「チャガンドン(長安洞)だよ」


 
【チャガンドンは、こんな感じの下町でした】

 
宿に戻って、ソウル市内地図で「チャガンドン」を探すが、見つからない。後で分かったことですが、ここはソウル市内東部の住宅地で、チョニャンニ(清涼里)駅の近く。都心部からは離れているので、当然、観光客向けの地図には載っていなかったのです。よく考えたら、昨晩のタクシーはソウル市内を西から東へ大縦断していたのです。
 
【乗り合いタクシーの大移動】

 
とにかく、ソウル市内の中心部に出ようと思い、ホテルをチェックアウトする。歩いて5~6分のところに、ソウルメトロ2号線のシンダプ(新踏)駅があったので、そこから地下鉄に乗る。シンソルトン(新設洞)駅で一号線に乗り換えて、有名な観光地トンデムン(東大門)駅に到着。ここはさすがに観光地図に載っており、私も妻も、ほっと一息つきました。
 
ヒヤヒヤ、ちょっとワクワク・・・21歳の若さで経験したソウル迷子物語、今となっては良い思い出です。インターネットもスマホもある現代、こういう体験は、しようと思ってもなかなかできるものではないでしょう。ま、あれで韓国個人旅行の度胸がついたから、私にとってはプラスの体験でしたね。