移民で人口増のドイツで賃貸経営

こんばんは、国際不動産エージェントManachanです。前回のブログでは、日本の人口減を緩和するため、政府が実質的な移民受け入れをした結果、東京周辺がコスモポリタン化して人口増加している事実を書きましたが、今回は日本とよく似た西欧の国、少子高齢化と人口減少に悩む「ドイツ」について書きます。
とはいえ、ドイツが人口減少に悩んだのは、過去の話になりました。今では、ヨーロッパ全域や中近東から押し寄せる移民・難民の処遇がメインの社会問題になっています。ドイツの総人口は、外国人流入のおかげで増加が続いています。直近(2016年)のデータでは、
ドイツでの出生 約74万人
― ドイツ国内で死亡 約93万人
+ 海外からの純流入 約82万人
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合計  63万人増 (8217万人⇒8280万人)
もし海外からの移民流入がなければ、ドイツの人口は年間19万人減っていたはずなのですが、それを大きく上回る82万人の移民純流入があったため、総人口が60万人以上増えたのです。
前年の2015年は移民流入の勢いがもっと凄くて、110万人余りの純流入があり、その結果、総人口が97.8万人も増えました。今のドイツは、一般的なイメージはよりもずっと、移民受け入れ大国なのですね。
ドイツに来る移民が多い理由の一つとして、「シェンゲン協定によりEU圏内の入出国が自由である」ことが挙げられます。そのため、EUの最貧国ルーマニアやブルガリア等から、職と給与を求めて人々がフリーパスで入国しますし、失業率の高い南欧のギリシャ、イタリア、スペイン等からドイツを目指す人も多いのです。
また、非EU圏であるトルコからは数十年の移民受け入れの歴史があるため、ドイツ・トルコ間の人の往来は非常に盛んですし、2011年以降はシリア内戦による難民も多く来ています。今のドイツは人口減少に悩むどころか、「ドイツ語をしゃべらない外国人の流入」の方が悩ましい問題です。

さて、年間100万人近くも来る移民が、ドイツのどこに行くのか?結論からいうと、各方面に散ります。来独した外国人は連邦内の16の州(ブンデスラント)に予算とともに割り当てられるので、首都ベルリンにも、裕福な都市ミュンヘンやシュツットガルトにも、金融の街フランクフルトにも、港町ハンブルクにも、ルール工業地帯にも旧東独の各州にも、もれなく移民が住みつきます。日本や英仏と違ってドイツには突出した大都市がないため、どこか一つの地域に集中する傾向はあまり見られません。

そろそろ不動産の話をしましょう。私がドイツで不動産を紹介(イチオシ)している地域は、ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州という、国内で人口・GDPとも最大規模の州です。ドイツの西部、オランダやベルギーとの国境に近い場所にあり、州都は「デュッセルドルフ」、最大都市は大聖堂のある「ケルン」。あと、社会科の授業で習った「ルール工業地帯」に所在する「エッセン」、「ドルトムント」、「デュイスブルク」。旧西独の首都だった「ボン」など、数多くの都市を擁する欧州屈指の人口密集地帯です。

不動産投資視点からみた、NRW州の良い点は、
・ものすごく安い値段で、それなりに良質な物件が買える(区分マンションで300万円~)
・家賃水準はそれなりだが、価格が安いので利回りが高い(ネット利回り8%台、グロス11~12%)
・賃貸物件の需給がタイトで、空室率が低い(場所にもよるが2~3%台が多い)

なぜ価格が安いのか?ひとつの理由は、NRW州、特に「ルール工業地帯」エリアが、1980年以降、地域基幹産業(石炭鉄鋼業)の衰退により、長い構造不況を経験したことです。同州の人口はピーク時よりも減り、失業率も改善したとはいえ、ドイツ平均よりはまだ高い状態が続いています。
逆に、そういう問題を抱えたエリアだからこそ、物件が激安価格で買えるのですね。景気が良く裕福なミュンヘンやフランクフルトで、ネット8%なんて利回りは到底期待できません。それどころか、NRW州都デュッセルドルフも国際ビジネスや金持ちが集まる場所になったため仕入れ値が高く、頑張ってもネット5%出ない状態。
したがって、高利回り物件が良く出る「狙い目エリア」は、デュッセルドルフ以北。ルール工業地帯に属する大都市「デュイスブルク」や「エッセン」、その近隣にある「ゲルゼンキルヘン」や「ボーフム」等の中堅都市、あるいはデュッセルドルフを挟んで東西にある「ウッパータール」、「メンヒェングラートバッハ」等が中心になります。

(上記の数字は各都市の人口です)
NRW州の人口は、移民流入の影響を受け、ここ5年ほど増加基調が続いています。1970年代の人口ピーク時には及ばないとはいえ、どの都市も人口が増えるか、最悪でも下げ止まっています。
デュッセルドルフの人口推移

エッセンの人口推移

デュイスブルクの人口推移

私は昨年10月から今年1日にかけて、NRW州内で3回、物件視察をしました。一回の視察で東へ西へ、北へ南へ、200㎞近く移動するのですが、凄いと思ったのは、「見渡す限り、新築建てている現場がない」こと…アウトバーンも一般道も、いろんな道を走って、一度たりとも新築現場を見かけないのです。
ということは…移民含めて、増えた人口が、もれなく中古物件の賃貸客なるということです。私、30戸以上は物件見てますが、どの街に行っても、部屋の空きがほとんどないですね。
あと、ドイツは概して街の雰囲気が良いし、部屋をきれいに使って住んでいる人が多い印象でした。建物も築年が1950年代以降になると設備内容が良くなり、堅牢なつくりで安心感のある物件が多い。ドイツなら長期的に安定した賃貸経営できそうだと思い、私はメンヒェングラートバッハという街で3ベッドの区分をひとつ、オーナーチェンジで買って、いまユーロで家賃いただいてます。
昨年後半から、物件の立地や価格や利回りをずっとウォッチし続けてきて、思ったこと…NRW州内でも、仕入れ価格が徐々に上がってきているようで、「区分でネット8%台以上」の利回りを求める場合、今年初めまではエッセン、デュイスブルクなどの大都市でもたくさんありましたが、最近ではゲルゼンキルヘン、ヘルネ等の中堅都市が中心になってきました。仕入れ部隊も安い物件が乏しくなって苦労しているんだと思います。
どの地域の、どの価格帯の物件でも、不動産はできれば早いタイミングで買った方が、良い立地の物件が安く手に入っておいしいのだと思います。
人口増と需給バランスの良さを兼ね備えた「ドイツ激安収益不動産」。興味ある方は、5月9日に東京でセミナーやりますので、是非来てみてくださいね。
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セミナー「ドイツ不動産~収益性と投資のポイント徹底解説」
■日程  2017年5月9日(火) 19:00~21:00
■会場 パズル一番町 セミナールーム2
千代田区一番町10-8一番町ウエストビル5階(東京メトロ「半蔵門」、「麹町」より徒歩3分)
■参加料金:2000円  (※APHOC有料会員は無料招待いたします。)
■紹介ページと申込リンク:goo.gl/zI50AX
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