メルボルン郊外、街の将来を買う不動産投資

こんばんは、海外不動産エージェントManachanです。
リオオリンピック、いよいよ最終日です。日本代表のメダルラッシュすごかったですね。柔道も体操も、レスリングも水泳も、予想以上のパフォーマンス。さらに感動的だったのは、陸上男子400mリレーの銀メダル。100m9秒台の選手が一人もいないのに、技術とチームワークで勝ち取ったメダル…日本らしい戦い方で成果を出したと思います。4年後の東京五輪に向けて良い弾みがつきましたね。
一方、当地オーストラリアでは、現時点で金8個、メダル総数28個、世界9位の成績に不満な人が多いようで…ベスト10に入ってるんだからいいじゃんと私は思うけど、そこはコモンウェルスゲーム(英連邦大会)でメダル獲得数毎回1位のスポーツ大国のプライド、オリンピックでは最低ベスト5に入らないと不満なようです。
メダル競争でオーストラリアより上を行く日本の健闘も注目されています。同国キャンベラにあるオリンピック強化施設ACSをモデルに、10年前に建設されたJOC(東京都北区)での選手育成の成果が上がっているようだと、記事には書いてありました。
 
選手を地道に育成して、10年後に花開く…これは不動産投資でも同じ話かもしれません。
「シドニーvsメルボルンの都市間競争」に関連していうと、例えばメルボルンの副都心の一つになる可能性のある郊外都市ダンデノン(Dandenong)が、注目に値すると思います。
 
【ダンデノンのいま。建物はそれなりに多いが、高層化は進んでいない】
dandenongnow
 
メルボルン都心から南東方30kmの距離にあるダンデノンは、もともとこの一帯の中心地にして、交通の要衝。ショッピングセンター、オフィスビル、病院、学校、行政機関…すでに、かなり大きく発達しています。メルボルン郊外でおそらく最大規模の街でしょう。ダンデノン周辺に大きな工業団地があって雇用も豊富だし、それ以遠の郊外も新興住宅地として開発され、すでに100万人以上の後背地人口がいます。
シドニーでは、ダンデノンと似たような状況にある郊外の中核都市パラマタ(Parramatta)が、すでに副都心(2nd CBD)として大発展しています。オセアニア地域で、郊外副都心として成功した事例は、今のところパラマタだけです。
 
【パラマタのいま。高層ビルが林立する一角】
parranow
 
【将来は、ニューヨークにも似たスカイラインになる??】
parraskyline
 
ダンデノンも、パラマタをモデルに、メルボルンの郊外副都心を、約10年かけて目指していくのでしょう。その前に、過去10年、パラマタのたどった軌跡を、おさらいしてみましょう。
1)もともと、パラマタは規模は大きいけれど垢抜けない、イメージも芳しくない街だった。当時はブルーカラーと移民が多く、ホワイトカラーの職場は少なかった。
2)2003年頃から、州政府管轄の警察署や裁判所、連邦政府の入管局など、公共機関がパラマタに移転してきた。
3)2004年頃から、パラマタ鉄道駅とバスターミナルの大改装が行われ、ショッピングセンターと駅が直結され、「駅ビル」化した。
4)2006年頃から、パラマタ中心街でグレードの高いマンション建設が始まり、シドニー内外のホワイトカラー、ヤングプロフェッショナルをターゲットにしたセールスが始まった。 宣伝文句は「歩いて職場にいこう」。
5)2006~07年頃、パラマタ市政府のホームページに「パラマタで働こう」(Work in Parramatta)と称する求人サイトができ、高給の専門職を含む地域の求人情報を掲載し、都心方面からプロフェッショナルを呼び込もうとした。
6)2007~08年頃から、パラマタ中心地におしゃれなカフェ、レストランが増えはじめ、シドニー全域に認知されるようになった。
7)2012年頃からオフィスビル、新築マンションの建設ラッシュになり、パラマタ都心と郊外を結ぶ新鉄道ライトレールの経路選定が始まっ
 
このように、一通りの都市機能があったところに、「公共機関」→「交通」→「住居」→「職場」→「文化娯楽施設」を整備することによって、徐々に「副都心」にアップグレードを果たしてきたのが、パラマタの成功モデル。その過程で州政府の予算も大量に投じられてきました。
ダンデノンに関していうと、現時点では2)公共機関の移転がすでに始まり、6)グレードの高い住宅建設も、2018年頃から登場予定。パラマタの10年前とちょうど同じ位ですね。不動産価格もまだ安く、一戸建の中央値が50万ドル、マンションの中央値が30万ドル…これも10年前のパラマタと同程度。
 
ダンデノンが、あと10年かけて、パラマタのように大発展するのか?もし、それが本当に実現すれば、10年頃、不動産価格は今の2倍にはなるでしょう。パラマタが過去10年で2.1~2.3倍の価格上昇を経験したように。
「今ダンデノンで買っておけば、10年頃、価格倍増」と言い切ることはしません。メルボルンとシドニーの都市構造は違います。また実際のところ、副都心をつくるには巨額の公共投資が必要で、ビクトリア州政府がダンデノンに対して本気で公費を継続的に投じ続けるのかは分かりません。
 
でも最低限、これだけは言えます。
「価格安いうちに、その地域で競争力ある物件を買っておけば、まず失敗しない」
 
現時点でダンデノン、相当安いです。街の真ん中に建つ、ランドマーク的な建物の1ベッドルーム60平米が、31万ドル台から買えますもん。今のレートで2500万円いかない。今からオーストラリア不動産市場に参入したい方向きだと思います。
dandenong01
dandenong02
 
10年後、成長する街と共に自分も豊かになる不動産投資。分かりやすいし、夢があっていいですね。ダンデノン、これからも応援しています。
 

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