【ロサンゼルス】枯渇する住居供給、追いつかない開発

現在、ロサンゼルスのあるカリフォルニア州では、2017~2025年で350万戸の住宅建設を計画しています。
過去10年間での平均建設数は80,000戸である中で、この計画のためには年間約500,000戸の建設が必要になります。
1954年以降、300,000戸以上の建設が進んだ年は過去に2度のみ。この最高記録を超えた数を7年間持続し続ける必要があり、「無理がある」との声も。
ただ、2010年以降、カリフォルニア州の人口は毎年20-30万人増加し続けている中で、現在は年間1000人の新しい住民に対して増加しているのは約308戸のみという割合ですから、毎年上がっていく賃料・物件価格もうなずけるもので、
この計画が必要なものである事は充分に理解できます。
この供給不足による賃料高騰・売買価格を緩和ようというのがこの政策の目論見です。
カリフォルニアは特に、英国内の50州の中でも、建設数で49位と低く、その要因となっているのが土地の使い方に関する規制。高密度のマンションを建てることができる土地が限られており、ロサンゼルスにおいては約50%の土地が、Single Home と呼ばれる、所謂一世帯戸建に限られています。
そのおかげで、高層マンションやビルに囲まれることなく、ビバリーヒルズを代表として低層戸建の美しい街並みが広がっているわけですが、この規制に取り組まない限りは目標としている件数には手が届かないように感じます。
もしくは、少々強引ですが、まだ開発の殆ど進んでいないエリアに、新しい街を作るという専門家の声もあるそうです。
個人的には、砂漠のど真ん中に作られたラスベガスや、4-5年で一気に都市として成熟したシアトルのことを思うと、米国であれば、それもやりかねない、可能性があるなと思いますが、供給不足はあくまでも既存の都市、ということでしょう。
規制を緩和し、戸建ではマンションとなり、現在保たれている低層中心のキレイな街並みが壊れてしまうことは、悲しいかなとおもいますが、かくいう私も賃料を上げている(移民的なポジションで)身、そして同時に高い賃料に悩む身。
低層住宅中心の街並みは是非残してもらいたいと願うものの、供給増加には大賛成です。
長期にわたるこの計画、また改めて進捗を確認したいと思います。

参考)
[Curbed LA]
[Curbed LA]