こんにちは、国際不動産エージェントManachanです。いつもブログご愛読ありがとうございます。
拙文は、日本語で書かれております。1999年8月にホームページを立ち上げて以来、20年間の長きにわたり書き続けてきました。ここまで長続きした理由の一つは、日本の言論空間に、微力ながら一石を投じていきたいと、常に思ってきたからです。
ブロガーとして私が常に、何とかしたいと思ってきたのは、こんな言葉。
・日本もうダメぽ。
・将来の日本は人口も減り、経済力も落ちて、老人だらけの衰退国家になる。
「必ずしも、そうじゃないんだよ」、「君たちがそう考えるのは、日本の秘める可能性が見えてないからじゃないの?」…事あるごとに私は、それを言い続けてきました、20年間ずっと。
少なくとも、私が日々見ている世界は、上記の将来像とは真逆です。私が理解する日本とはずばり、
「ポテンシャルに満ちた、これからの国、伸びしろのある国」
それが実感できる場所に、私は身を置いて日々を生きています。より正確にいうと、日本で誰もやってないことをやり続け、道なき道を切り開いてきた結果、(ある意味)右肩上がりの日本を感じながら暮らせる場所に到達したのです。それは、
個人投資家向け国際不動産ビジネス
それは、
・ここ10年で急成長してきた、新しいビジネス領域。
・国を超えた不動産取引や関連サービス(移住ビザ手配、資産コンサル等)を行う。
・物件の購入者は、4大国に集中(中国、ロシア、アラブ圏、インド)。「独裁(に近い)政権」、「貧富の差が激しい」、「金持ちが海外に出たがっている」という共通点がある。
・物件の供給業者は、世界5大陸にくまなく分布。上記4大国の富裕層が移住したい「英語圏先進国」や永住ビザを出してくれる「南欧・地中海諸国」の人気が高い。
・このビジネスで使われる言語は、英語が支配的だが、次いで「中国語」の重要度が高い。客の多い「ロシア語」や「アラビア語」の地位も高い。
・アジア太平洋地域では、最も客数の多い「中華圏」にビジネスが集中。販売エージェントも中国人が圧倒的多数。
・東南アジアもシンガポール、マレーシア、タイなどでビジネスが盛ん。いずれも中華系の買い客を背景にしている。
・この世界では日本は後発で、現時点では売り側・買い側とも存在感がない。英語を使える不動産プロフェッショナルが少ないのが主な理由。
数年前、国際不動産ビジネスの世界に入った私、「今は日本にとって、すごいチャンス」だと感じました。このビジネスに関わる誰もが、「日本は世界第3位の経済大国」で「オリンピックも万博もG7サミットも開催できる先進国」であることを知ってるのに、日本から収益物件を持ってきたり、日本人の買い客を連れてくる人が、まだ誰もいない(居るかもしれないが認知されていない)のです。
「だったら、その役目を俺がやればいいんだよね!」
「もう気兼ねなく、俺のセンスで日本を思う存分売り込ませていただきます!」
私の場合はLeadingREという、国際不動産の業界団体を舞台にしてますが、2017~18年は、にわか民間外交官になった気持ちで、ほぼ全てのイベントに参加し、講演やパネルディスカッションで露出機会を増やし、会場ではまだ誰も知らない「日本人バイヤーのニーズ」や「日本の不動産投資機会」について、話しまくりました。名刺交換もしまくりましたし、イベントで知り合った業者を訪ねて、ヨーロッパ、北米、アジア、大洋州…どこへでも出かけて行きました。
とにかく、日本というテーマで、生身の情報を発する人間が私ひとりしか居ないんですから、当然、「日本のことならManabuに聞け!」となる。私は英語も中国語もできるから、世界中どこから問い合わせが来てもやりとりに不自由はない。
皆さん日本に関して興味が高いですし、イメージも良い。特に今は、「頼みの中国人客が、外貨規制で以前のように爆買いできなくなったから、アジアの他の国で売りたい」ニーズが高まっています。香港、台湾、シンガポールなどの中華系マーケットはすでに相当開拓されてますので、当然、中国と目と鼻の先にあり、個人富裕層も多そうだけどまだ未開拓なマーケット「日本」に大きな期待がかかる…そんな相談案件は当然、私に来るわけです。
私が、仕掛けようとしているのは、
「中国プラスワン」として「日本」を選んでいただく戦略。
中国の主要都市には、世界中の不動産業者から生きた情報が集まります。販売エージェントも星の数ほど居て、毎月のように国際不動産イベント・セミナーが行われます。
例えば英国の収益物件を中国で売る場合、デベロッパーや事業会社の人間が、英国から北京なり上海なりに来て販売セミナーやイベントをやります。でも、外貨規制と競争激化のため、数年前ほどは売れなくなってきています。
「だったら、ついでに東京に来てみませんか?北京や上海から3時間で来れますよ」(美味しい寿司も食べられるし…)
「御社の物件が日本の投資家にメリットあるのか、その見極めができたら、私の方で日本人の客集めてセミナーやって、通訳もアフタ―フォローもやります!」
「私の会社は直近でドイツ物件を日本人向けに40戸、アメリカ物件を20戸売った実績があります。物件が日本人の嗜好に合うものであれば、中国人より売れる可能性もあります」
ここ1年余り、そんな感じでプロモーションし続けた甲斐あって、今年後半(9~10月)には、
「私が提案した東京での不動産フェア」に「香港、北京、シンガポールの三都市が相乗りする」
という、前代未聞の事態にまでなっています。新たな歴史がつくられています。
つまり、英国や米国、オーストラリア等から「東京に物件売りにくる」出張ついでに、「北京か香港でも売る」という動きができるようになったのです。これまでになかった東アジアの国際コラボモデル。イベントコストも削減できますし、中国人とは違う日本人のニーズにあわせた商品開発もやっていけるようになるのです。
加えて、日本はアジアに数少ない先進国のひとつですので、香港や北京、シンガポールで「欧米の他に日本の物件も紹介して欲しい」ニーズもあります。私はいま、日本らしさを全面に出した和モダンの高級レジデンスや、ゲストハウス運営ができる投資物件を推していますが、そこから、外国マーケットに向けた不動産商品開発という新産業分野が生まれてくるのです。
国際不動産ビジネスの領域において、日本のプレゼンスはこれから高まると思います。伸びしろは明らかに大きい。
今は「中国に追いつけ、追い越せ」でいいじゃないですか。かつて日本が強かった産業分野みたいに「いつか中国に追い抜かれるのではないか?」と戦々恐々とする必要のない新分野。そう、挑戦者でいいんです。追われるよりも追う方が明らかに前向きで気分良いですし。
日本は成熟経済と呼ばれますが、伸びるポテンシャルが十分あるのに誰も手をつけず、放置されている産業分野って、山ほどありますよ。私は海外で長年暮らした分、それに気がつきやすいポジションにいます。
そういう分野をみつけて、自分を適切にポジショニングすることで、日本の意外な可能性が見えてくるのです。
私は日本が衰退していくという俗説を信じない。
この国は、まだまだいける。チャレンジする価値は十分ある。