こんばんは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いま子供とスキーに来てまして、越後湯沢のホテルでブログ書いてます。今回のテーマは「為替」、特に「日本円」に焦点をあてて書きます。
いま、世界経済関連のニュースとても多いですね。背景には米中経済戦争の懸念があるのでしょう。こういう先行不透明なご時世になると、ちょっとのニュースで世界中の株価や為替が大きく動いたりします。
特にクリスマス時期のアメリカ、NYダウの乱高下が凄かったですね。日本を含めアジア各国の株価も基本は「アメリカさん次第」なので、日経も一気に2万円割ったり2万円回復したりと、慌ただしい展開。
【2018-12-24クリスマスイブ大暴落】
【2018-12-26ボクシングデイ大回復】
ダウはじめ世界の株価は12月26~27日に大幅回復しましたが、これで来年の株価は安泰だと予測する人は誰もいないでしょう。資本主義の総本山アメリカ自体が、これまで余りにも長期間、順調に伸び続けた株価の大幅調整を迫られている最中で、ダウも今年1月につけた史上最高値から5000ポイント近く下がっており、今なお下げ止まったと確信できる材料がありません。
2019年、さらに世界の株価が不安定ないし下向きに推移するなら、世界経済はどうなってしまうのか?もちろん人知を超えることですが、私の知る限り、一番確度の高そうな出来事は、
・たぶん円高になる
その心は、
・日本円は目下、世界最強の「安全避難通貨」(Safe Heaven Currency)と思われているから…
世界経済が不安な状態、特にアメリカ経済に深刻な下振れ懸念が出た場合、株や金融商品で安心して買えそうなものがなくなります。そんな時、世界の市場関係者は伝統的な安全資産だけが妥当なヘッジ先と考えます。どこに向かうかというと、典型的には
1)金(ゴールド)
2)アメリカ国債
3)ロンドンの不動産
4)リスクオフ3通貨(USドル、円、スイスフラン)
※)リスクオフ通貨=世界経済のリスクが高まった際に、人々が安全資産を求める局面で買われる通貨
このうち4)についていえば、USドルはリスクオフ三兄弟からすでに脱落しています。以前は「有事のドル買い」なる言葉がありましたが、今は状況が変わりました。世界の先進国のなかで、欧州や日本が軒並みマイナス~ゼロ金利なのにアメリカは金利を上げてきたため、USドルはすでに、市場関係者がリスクを取る局面で積極的に買いにいく「リスクオン通貨」の側面を持ってきたのです。
そうなると残るは、「日本円とスイスフラン」だけとなります。日本とスイス、この二か国は国民経済の面でとてもよく似ています。
・ともに世界有数の経常黒字国=債権国。
・ともに変動相場制を採用している(但しスイスフランは2011年から限定的なユーロペッグ採用)
・どちらも成長率が低く、マイナス金利政策を採用してする
・どちらも政治が安定している。
・日本円、スイスフランとも、通貨の流動性が確保されている。
【日本とスイスは、経常黒字が40年近く続いている】
でもって、この二通貨を現時点で比べると、リスクオフ通貨としての適性は、今や「日本円>スイスフラン」なのです。それを分かりやすく書いたのがこの記事です。
リスクオフ時に購入するなら円、安全通貨としてフラン抜く-シティ
なぜ安全通貨として「円>スイスフラン」なのか、簡単にいうと、
1)日本円の為替が、購買力平価からみて割安である(→経済の理屈からみて円高になりやすい)
2)日本人の海外資産がスイスを上回って増えており、世界経済不安の局面で海外資産を日本に還流させるから日本円が買われやすい。
【購買力平価から長期トレンドをみると、円は米ドルに対して割安】
【円はスイスフランに対しても割安】
スイスに本拠を置くUBS銀行は、投資家に向けて次のようにアドバイスしています。
・世界経済不安(リスクオフ)になれば、迷わず円を買うべし。
(※円はリスクオフ通貨として最強である上、歴史的にみて割安水準なので為替ゲインを得る意味でも資金の置き場として使うべし)
・スイスフランは、キャリートレードに使うべし
(※キャリートレード=スイスフランの安い金利で資金調達して、利回りの高い通貨や金融商品を買うこと。歴史的にみて割高なスイスフランは今後下がる可能性の方が高いので資金調達で為替負けしにくい。)
来年1月7日、「投資家成功塾」セミナーで、「本当に円高になるのか?円高ならどんな海外不動産投資戦略でいくべきか?」というテーマで講演することになりました。20年近い国際不動産投資経験で、為替に泣いたり笑ったり、その都度、知見を豊かにしてきました。その経験をお伝えしたいと思います。
単発参加なら1万円の高額セミナーになりますが、投資家成功塾(月額1万円、特典たくさん!)に入れば無料で参加できます。動画配信もしますので遠方の方もハンディなく参加できますので是非ともご検討ください。
※セミナーは終了いたしました。