おはようございます、国際不動産エージェントManachanです。
先日、楽待新聞から電話取材の依頼が入り、受けてきました。テーマは次の通り、
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「カンボジア不動産投資で200名以上が被害」
カンボジアの不動産会社の代理店を名乗る「FIRST不動産」
上記のテーマにて、「海外での投資経験が豊富な鈴木さまとして、上記の事件はどう思われますか?」、「このような被害に遭わないためには、どうすれば良いのか」などをお聞かせいただきたく存じます。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
私のインタビュー記事は、後日、楽待新聞に載るはずなので、ブログでは詳しく書きません。「現地国での権利関係の確認」、「お金の流れの確認」、「しかるべき人のセカンドオピニオンを得る」といった、常識的なことをお答えしました。
カンボジアの不動産詐欺事件は、賃貸住宅新聞にも大きく載ってましたね(記事)。カンボジア以外で、ここ数年で見聞した、不動産絡みの事件だけでも、
・フィリピンで、日本人業者がリゾート用地を購入した際、同国在住の別の日本人に騙されて、ニセの権利書を掴まされていたことが判明。数億円が一瞬で消えた。
・同じくフィリピンで、複数の顧客から預かったコンドミニアムの売買代金を、日本人仲介業者が持ち逃げして海外に高跳び。被害総額も億単位と思われる。
・タイで、投資家から預かった建設資金を、日本人の現地業者が本来の目的とは違う用途に使っていたことが判明。
・アメリカで、賃貸できないような廃墟同然の戸建やアパートを収益物件として日本人に売って、ロクな管理もせず放置していた・・
そういう話があまりにも多いので、「海外に住む日本人を安易に信用してはいけない」と、身構えてしまう私がいます。15年前から海外暮らしをしてきたので、肌感覚からしても、「日本人が日本人を騙したり、食い物にする」ケースは、日本国内よりも海外の方が遭遇確率が高いと感じます。
特に、こんな日本人は要注意だと思います。
・ 現地国で長年商売しているのに、現地人の顧客が全然おらず、日本人だけを相手に商売している人
・ 日本人が商売人として新規参入してくると、邪魔したり、排除しようとする古参の日本人
・ 現地国で営業している日本人の同業者を、親の仇みたいにむちゃくちゃ敵視する日本人
上記の現象は、「パイの限られた日本人マーケットを奪い合っている」ことから起こります。商売の利益率が薄くなると、日本人の客から利潤を得るしかありませんから、ボッタクリや、騙す方向に走りがちです。
日本以外のどの国でも、日本人なんて全体からみればごく少数派なのですから、圧倒的多数を占める現地人を相手に商売をした方が、経営も安定しやすいですし、ある程度成功していれば、日本人からボッタクらなくても食っていけるはずです。逆に、ボッタクリしたら評判を落として商売に支障が出ることも、知っているはずです。
ですので、私の体験からいうと、「主要な顧客が現地人であり、日本人も相手にする」ような業者の方が、信頼できる確率は高いと思います。
あと、もう一ついうと、海外で投資する以上は、英語をはじめとする語学力、日本人以外とコミュニケーションする能力を高めて、日本人業者に頼らずとも情報が得られ、一通りの取引ができるようになりたいですね。そういうスキルをつければ、騙されるリスクも自ずから減ります。