おはようございます。国際不動産エージェントManachanです。オーストラリア3泊(うち機中2泊)の弾丸出張から帰り、いま、成田空港にいます(家に帰るんじゃなくて、これから福岡に飛ぶんだよなあ…ああ忙しい)。
久しぶりのオーストラリア・シドニーでのセミナー講演は、とても楽しかったです。セミナーでたくさんの方との良いご縁ができましたし、また、シドニー在住の昔からの友人とも、旧交を温めることができました。8月には家族の里帰りで渡豪するので、またセミナーやりたいな。
私、オーストラリア(シドニー)で2000年から05年まで暮らしました。同国を離れてから、すでに10年経ったわけですが、この間、オーストラリアでも日本でも、いろんなことがありました。一番、分かりやすい変化は、両国の経済的な立場が逆転したことですね。
私がいた頃(約10~15年前)は、物価や給料水準は日本の方が高かったのに、今では、オーストラリアの方が高くなっている。
私、2000年に移住した時点では、オーストラリアは「安月給で、物価も安い」印象でした。移住当時の為替レートは、今でも覚えてますけど、1ドル=63円。その数か月後、シドニーオリンピックが終わると豪ドル安がガツンと来て、1ドル=56円くらいの時代になりました。
当時の私は、シドニーのIBMで、IT技術者(ロータスノーツ開発者)として働いていましたが、日本と比べた時の安月給が悩みの種でした。年俸は6万5千ドル、税金は約33%もっていかれるので、手取りが4万4千ドル前後。日本円に換算して270万円前後。しかも会社までの交通費は自腹。
私、移住前は東京で働いて、残業代含めて年収600万円を超えてましたし、税率も安かったですから、オーストラリアの手取り給料安すぎ!と思いました。その安い給料から、毎年、日本への里帰り費用を捻出してましたから、やりくりが大変でした。日本の友達と居酒屋に行って、飲み食いして6000円くらいかかると、「100ドルも散財してしまった!」と、ちょっと暗い気持ちになったほどです。
その代わり、現地物価は安く感じましたね。チャイナタウンのフードコートで麺料理を食べると、5.5ドル位。円換算330円でそれなりに美味しいですし、自宅から会社の最寄り駅(Penant Hills)まで、28㎞を移動した電車賃も片道2.9ドル、約170円なので、現地物価で生活する分には不自由は感じませんでした…
そんな時代を、「遠い目」で思い出します…歳月が経ち、日本からみると今のオーストラリアは、状況が劇的に変わってしまいました。
あれから日本は、デフレが続き物価が上がらない状況が続く。一方、オーストラリアは好景気とインフレが続き、毎年、物価が上がる通貨も切りあがる。今では完全に立場逆転。
今の為替レートが1ドル=92円、日本からみると現地物価の上昇も著しく、スーパーで買うミネラルウォーターが3ドル(276円)、フードコートで中華めし食べても12ドル(1100円)以上、IBMまで片道の電車賃が8ドル(730円)以上、シドニーでホテル泊まると軒並み200ドル(18400円)以上、シドニー郊外で一軒家を買うと安くても60万ドル(5500万円)…という世界になっています。駅の自販機でポテトチップスやペットボトル飲料売ってますが、軒並み300円超えなので買う気が失せてしまいます。
【シドニーのスーパー、食べ物は昔は安かったけど、今は安くない】
物価高だから当然ですが、賃金水準も大いに上がりました。今では、私と同じレベルのITエンジニアの仕事すれば、年俸10万ドル(920万円)以上はいくでしょう。オーストラリアは今や、日本より給料も物価も高い国になったのです。
統計データでも、「日豪逆転」が、裏付けられています。
(一人あたりの名目GDP、USドル)
そんなオーストラリアと、どうやって付き合っていくか?
日本の年金もらってオーストラリアで悠悠自適に過ごすとか、日本の給料稼いでホリデーでオーストラリア行くとかは、もう割に合わないですね。現地物価高すぎて…でも逆に、
・オーストラリアで稼いで、日本で使えば安く感じる。
・オーストラリア在住者を相手にビジネスすれば割が良いかもしれない!
なにしろ、日本の1.5倍くらいの物価で暮らしている人たちです。オーストラリアから日本に来れば何でも安く感じる上に、品質やサービスのクオリティはたいてい日本の方が高いから、ものすごいコスパの良さを感じるはずです。不動産でいえば、「億」が当たり前の国ですから、東京の不動産でさえ「すげー安い」と感じるはずです。
そうした物価格差を、上手にビジネスに結びつけたい…それが私の、「古巣オーストラリアとの新しい付き合い方」。
普段、物価の安くてクオリティの高い日本で暮らし、金持ちオーストラリアのお客様を相手に商売して、豪ドルを稼ぎたい。だから、今後も「オーストラリア詣で」を定期的に続けるつもりです。
そして何より、日本を経済的に豊かにしていく上で、私らしいの貢献をしたいと思います。私は普段、世界中の国々を回っています。どの国も素敵なところがたくさんあり、嫌いな国は一つもありません。
でも、自分にとって一番大事な国は「日本」、これは生涯変わりません。私は日本のメシを食って大きくなり、日本の教育を受けてきた人間なのですから…日本のために、何ができるのか?私の得意とする「海外」「不動産」「ビジネス」をキーワードに、日本に海外のマネーパワーを引き込んで、もっと元気で活発な国にしていきたいと思います。