こんばんは、国際不動産エージェントManachanです。今日は珍しく「気候」の話題で行きますね。
海外不動産とかロングステイに関する仕事をしていると、「より良い気候を求めて移動したい」という人々のニーズに、必然的にかかわることになります。
「日本の寒い冬を逃れて、ハワイや東南アジアに移住したい」とか、逆に、「蒸し暑い関東の夏を逃れて、北海道に季節移住したい」等々…
世界的にみても、寒さが厳しい場所から気候温暖で穏やかな場所への人口移動やバカンス需要は、経済的にも無視できないものがありますね。
これ、私にとっては新鮮な感覚です。というのも、より良い気候の場所を求めて移動することを、自分はこれまで考えたことがなかったからです。
私、どの土地にもすぐに順応してしまう体質なのでしょうか…これまでいろんな国、いろんな気候の土地に暮らしましたが、気候面で特に不満を覚えたことがありません。たとえその場所が、冬季は氷点下20℃になる酷寒地であろうと、毎夏40℃を超える酷暑になって庭の芝生が焼け焦げる土地であろうと、「ま、そんなもんかな~」、1週間もすれば慣れてしまいます。
いくら気候が厳しくても、昔から人間が住んでいる限り、その土地で快適に暮らす知恵やインフラがあるわけですから、余程の極地でもない限り、とりあえず住める自信はあります。
ただ、世界中いろんな土地に行くなかで、「どの気候が、多くの人間にとって一番快適なのか?」を考えたりします。現時点での結論は、
世界の大多数の人が好むのは、地中海性気候!
地中海性(Cs)気候。中学の地理の授業で習いましたね。この気候が分布するエリアは狭く、
・地中海沿岸(南欧~北アフリカ~西アジア)
・アメリカ西海岸
・オーストラリア西・南海岸
・チリ西岸、中央アジアの一部
…それ位しかありません。世界的にみて、なかなか貴重な気候といえます。
下にみるように、地中海性気候の分布帯は、必ず砂漠気候に隣接しています。したがって「乾燥」気味のカラッとした天気になります。
地中海性気候の特徴は分かりやすい。一言でいうと、「夏季少雨」、「冬季多雨」。
・夏季は、ほとんど雨が降らず、乾燥する。したがって数か月間、晴天が続く。
・その代わり、冬季に雨が降るため、緑が保たれる。
地中海性気候の地域には、世界的に知られたリゾート地や、シニアのロングステイ先として好まれる場所が多いですね。
・スペインのコスタ・デル・ソル
・イタリアのアマルフィ海岸
・ギリシャ・トルコのエーゲ海沿岸(コルフ島、ボドルム等)
・米国カリフォルニアのサンディエゴ周辺
こうしたリゾート地には、北の寒い国、日の短い国から、大勢の人が太陽を求めてバカンスに来ます。オンシーズンは夏季ですが、地中海性気候は夏季にほとんど雨が降らず、晴天が続くので、バカンスにはもってこい。暑いとはいえ乾燥してますから、日本や東南アジアの蒸し暑くて不快な夏とは違って快適、海風も涼しい。
場所や緯度にもよりますが、「海水浴できる位の暖かい水温」が保たれ、かつ「海風が涼しい」時期が、年間約7~8か月続くのが、地中海性気候の良さといえます。
たとえば、トルコ地中海岸のアランヤ(Alanya)は典型的な地中海性気候。海に入れる時期が4~11月位まで、約8か月続きます。雨温図をみても、4~11月は最高気温が20℃を常に上回ります。冬場も東京みたいに寒くなりません。
10月下旬の10日間天気予報をみても、ずっと晴天、傘要らず。朝から20℃超えなので半袖で過ごせますね。
地中海性気候エリアは、年間の晴天日数が300日を超えるところが多いのが特徴。前述トルコのアランヤは300日、スペインのコスタデルソルに至っては325日あると言われています。日本の場合、一番晴天日数が多い香川県でも249日(日本平均は216日)ですから、その差は歴然ですね。、
私は先週、トルコのアランヤに不動産視察に行ってました。朝から晩まで一日中、「天国のような快適な風」に包まれて、身体の芯まで癒されました。カラッとして、適度な湿度を含んだ風がイイんですよね。
東京に帰ってくると、地中海エリアと比べて、空気に過剰な水蒸気が含まれていると感じます。夏はサウナみたいにじめっと暑いし、冬は湿っぽくて芯まで冷える。秋の風は涼しいけどカラッとはしていない…ま、その気候にもすぐ慣れちゃうんですけど。
地中海の素晴らしく快適な気候を味わいたい方は、是非、行ってみてくださいね。