【IPAチャンネル】退潮するチャイナマネー、金の切れ目が縁の切れ目に(鈴木ソロ664回)

私は国際不動産仲介業者なので、どの国の富裕層がどこの不動産を買っているか、その動向が経済評論家より多分リアルに分かります。その意味でいうと、今は中国の退潮が著しいです。

2010年代は業界の誰もがチャイナマネーを追った時代。あの時代の中国人は、過去のどの時代よりも派手に、世界中の不動産を買いまくった国民といえましょう。

しかしゼロコロナに加えて自国不動産バブル崩壊で状況が一変。今や中国人バイヤーの存在感がありません。もちろん、中国からの逃避需要でドバイとかバンクーバーとか東京豊洲などの不動産を買う動きは一部ありますが、一時的なもので、そのパワーは2010年代とは遠く及びません。

そして、今にして思えば、中国自体が国として「愛されなかった」(ハードパワーは凄くてもソフトパワーがダメだった)せいなのか、「金の切れ目が縁の切れ目」とばかり、見事な手のひら返しをしている業者が世界的に多いです(個別の中国人はいい人が多いのですが、共産党一党独裁の政治体制が嫌われてます。コロナ明けしても海外から中国に行きたい人は少ないです。)

そしていま、国際不動産の世界で台頭しつつあるのが「アメリカンマネー」ですが、2010年代のチャイナマネーの代わりにはなりません。次の超大国「インド」も、チャイナにとって代わる存在になるには、少なくとも10~20年はかかるでしょう。

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