担当直入にいうと、私たちが暮らす資本主義経済の社会は、放っておいたら金持ちがますます金持ちになる仕組みです。より多く稼いでる者が多く負担すべきという考えには、基本的に賛同します。ただ日本ではすでに所得税が累進課税になってるし、相続税の税率は世界最高レベルだし、国税庁の徴税能力は優秀。税制を使って手取り所得を平準化する仕組みは、他国と比べても相当程度整っていると思います。
今の状態からさらに、富裕層からもっと税金取れと、言うのは簡単ですが、技術的にすごく難しいです。なぜなら、富裕層になるほど、給与所得じゃなくて資産所得の割合が増えるからです。資産所得に対する課税強化は、構造的に4つの難しさがあります。
1)資産の目減りで所得を減らすことができる(減価償却)
2)資産が殖えても、売らなければ課税できない(含み益)
3)資産は個人でも法人でも持つことができる
4)資産は外国に持つこともできる
現実的に考えれば、「金持ちからこれ以上、税金をむしり取ろうとするよりも、彼らのお金を引き出して、日本経済、特に地方経済をうまく回す」方法を考える方が何百倍も生産的だと私は思います。
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