日本は平成バブル崩壊以降、約30年間、消費者物価の上昇率がゼロ近辺に貼りつく「30年デフレ」を経験しました。経済も伸びませんでした。とはいえ日本の失業率はG7で最も低く、治安は良好に保たれ、HDI(人間開発指数)や平均寿命も延び続けました。日本に暮らす多くの人にとって「心地よいデフレ」だったのかもしれません。
しかし、世界情勢の変化により、「心地よいデフレ」に強制的な終止符が打たれる可能性が高まっています。それが「コストプッシュ型のインフレ」で、すでに欧米では起こっています。景気が良くないのに物価だけが上がる「スタグフレーション」の様相を呈してきました。日本国内でも、インフレに適応できる者と、できない者とに二極分化すると思います。
ここで難しいのは、インフレのイメージが全く湧かない人が多いことです。思えば日本はここ30年、経済がインフレにある状態を全く経験してきませんでした。特に40代より下の世代は、日本以外の生活経験がなければ、インフレ経験値はゼロでしょう。
そこで、オーストラリア等、海外での生活でインフレを体験した私の経験をシェアします。インフレする世の中って、日本の皆さんが思うほどバラ色ではないんです。
・物価はおしなべて、すべて上がる
・給料が上がっても、物価上昇のスピードに追いつかない
結論としては、物価上昇以上のスピードで上がる資産を持つのが一番の良策だと思います。
日本なら、首都圏の駅近とか、地方の大都市、中核都市の需要あるエリアの、資産価値ある不動産であれば、たぶんインフレ率に勝っていけるでしょう。
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