金融・不動産投資の界隈で、最近、「FIRE」という言葉が流行っていますね。一昔前は「リッチリタイア」と呼ばれていた気がします。
FIREとは、”Financially Independent Retire Early”の頭文字をとった言葉で、「自分や家族が暮らせるだけの不労所得を得て、早めにリタイアする」という意味で使われています。
私自身、今は経営者ですが、8年半前までサラリーマンをやっていて、当時は、「会社を辞めたい」、「辞める前に、不動産でサラリー相当のキャッシュフローをつくりたい」と、本気で思っていました。FIREを夢見ていたわけです。
でも、現実は甘くありませんでした。当時目指していた「不動産でキャッシュフロー年間900万円」が実現するはるか前、「年間350万円」を構築した時点で、私は突然、勤め先をクビになってしまったのです。当時の私は44歳。妻と、7歳の娘、4歳の息子を養い、都内に住んでいました。
さすがにこの状態で遊び暮らすわけにはいかず、熟考の末、私は不動産仲介業者として独立の道を選びました。独立当初、手持ち資金は底を尽き、それでも仲介手数料を稼ぐため、生きるために、全国を飛び回っていました。東京~大阪間の移動は1800円の激安夜行バスに乗り、名古屋で泊まる際は一泊2900円の激安ビジホに泊まったものです。
それでも、思わぬ副産物がありました。お金に余裕のない、時には今月の売上さえままらなない暮らしが、私にとっては「幸せ」なんです。思えばサラリーマン時代は、我が人生の一部である時間を会社に捧げ、不本意な人間関係も嫌々こなして、その我慢の対価として高い給料をもらっていました。でも独立自営になった私は、一日24時間を自由に使えて、好きな人とだけ仕事するライフスタイルを手にしている。見かけの収入は下がっても、幸福度は確実にアップしていたのです。
それで私は気づいてしまいました。「年間手取り900万円なんて必要無い。それよりはるかに少ない収入で、人間は楽しく快適に暮らせる」ということを…
独立2年目の2015年になると、事業が軌道に乗ってきました。この年、仲介手数料売上が1200万円を超え、サラリーマン時代の額面年収を一気に抜き去りました。自社物件も持つことができました。「時間の使い方は自由、好きを仕事にして、金にも困らない」という意味で、名実ともにFIREを実現できたのが、私の場合は2015年だったのです。
サラリーマンがFIREするために大事なのは、サラリー以外の安定収入源を得ることとともに、安い生活費で暮らす習慣の確立が、同じくらい必要だと思います。
リタイア後の生活費は今の給料を基準に考える必要はないです。時間とワークスタイルの自由度が高まれば、安い生活コストで高い幸福感を得られることがあるのです。
FIREに興味ある方、セカンドオピニオンが欲しい方は、弊社事務局までお問い合わせくださいね。
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