3月8日は「国際女性デー」。それにちなんで毎年出てくるのが、日本の男女平等ランキング。2019年は153か国中121位にランクダウンし、先進国再下位であるらしい。
私(鈴木学)は海外生活経験が長く、英米系の外資企業でずっと働いてきました。確かに私の感覚からみて、日本の女性が、経済社会の指導的な地位にある比率は、現時点で相対的にみて確かに低いと感じます。
とはいえ、日本の女性が抑圧されてるとか、不条理な境遇を強いられているようには思いません。日本には東京はじめ、サービス業が発達した大都市が多数あり、治安が良く清潔な環境で暮らせます。日本のどこに生まれても転居の自由があり、若い女性ほど東京で暮らす権利を行使します。教育面でも男性と比べてハンディはほぼありません。
その意味では恵まれているようにみえる日本の女性が、企業組織の上に行こうとすると、あるいは政治家を目指したり、自分一人で会社を興して男性とやりあうとなると、実際問題いろいろと障害があり、労働市場に参入はできても、指導的な地位にはなかなか進出できない現実があります。その障害を取り払い、より自由に能力を発揮できるような社会を目指すわけですが、現実には長年かけて形成された日本の社会風土と調和しつつ、漸進的に進むしかないと思います。
アメリカ等でBLM運動やジェンダーフリー運動に代表される、男女間、民族間、人種間のパワーバランスを一気に変えようという動きが起こっていますが、社会の調和を崩しながら性急に物事を変える動きには賛同できません。一生かけても社会のほんの一部しか理解できない人間の浅知恵が、先人たちが長年かけてつくり上げた社会風土より賢い可能性は低いからです。
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