【IPAチャンネル】狂気のポリコレ、潰される昭和の男たち(鈴木vol.193)

いま世界で最も影響力のある社会正義思想が、ポリティカル・コレクトネス(略称ポリコレ)でしょう。アメリカ生まれの考え方で、女性、子ども、性的・人種的・民族的マイノリティーなど「弱者」とされる人びとに対して、彼・彼女らの心情や尊厳を害しないよう表現や記述に《配慮》を求める思想として理解されています。

ポリコレは、少なくとも10数年前までは弱者や少数者をサポートして、社会のなかで発展の機会を与える、穏当な心暖かい思想でした。そして、反対者とも共存できる度量の広さも持っていました。

でも今やポリコレはすっかり変質し、少数者や弱い立場の者が、その属性を利用して多数派を叩いたり、追い落としたりする道具になり果ててしまいました。ポリコレを「正義」の御旗にして、この社会の表現や言論すべてを染めようとする人たちが増えたために、社会は息苦しさを増しています。

いま欧米を中心とする各国の政治言論の世界で、ポリコレの暴風が吹き荒れています。日本も世界の潮流から例外ではいられず、森喜朗さんはそれにやられて五輪組織委会長の座から追い出された。彼自身を含めて昭和のマインドセットを残す男たちは、ポリコレが絶対的正義になりがちな今の世の中で、国際的な要職から容赦なく追放される流れなのだと思います。

英米系企業での勤務経験の長い私は、ポリコレのトレーニングを受けた人間ですが、すっかり変質・劣化してしまった今のポリコレを、日本においてこれ以上推進するのは反対です。逆に、ポリコレを昔に戻して、森さんみたいな昭和風の男が生き残れる日本にしたいです。

昭和の男を、今の世の中に合わないと切り捨てるのではなく、ありのままを受け入れよう。女性蔑視だ守旧派だと攻撃するみたいな了見の狭いことするより、ギャグとして笑い 飛ばした方がずっと健康的ですね。

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