ドナルド・トランプは、アメリカ政治史上初めて、2回も弾劾裁判を食らった大統領です。弾劾裁判での勝率は100%で、2度とも民主党の攻撃を撃退しています。
今回(二度目)の弾劾裁判において試されたのはトランプでも民主党でもなく、共和党です。特に上院院内総務のミッチ・マコーネルでした。
いま共和党には4つの勢力がいます。「1)強烈なトランプ反対」、「2)トランプに批判的」、「3)トランプに同情的」、「4)強烈なトランプ支持」です。マコーネルはトランプに批判的ながら、一枚岩ではない共和党をまとめなければならない立場にあります。
トランプはマコーネルの弱みをうまく見透かしたかのように、大統領退任してから、わずか2日後の1月22日に「愛国者党」(別名・トランプ新党)の登録をして、25日にはフロリダの別荘で「元大統領ドナルド・トランプ事務所」を設立しました。 トランプの行動は、「俺の弾劾に賛成したら、共和党やめて、愛国者党を旗揚げして、何千万票を持っていくぞ」と言わんばかりで、マコーネルに対して「踏み絵」をつきつけたようなものでした。
翌1月26日、マコーネルはトランプの意図通り、弾劾に反対の立場を表明。これで弾劾裁判の失敗が事実上決定しました。トランプは大統領職を退いても、政治勢力トランプ派は生き残り、共和党のキャスティングボートを握ったのです。
そして、最初から負けると分かっている弾劾裁判を強行した民主党の醜さ、酷いダブルスタンダードも見どころ多かったです。
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