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【ブログ】世界の街並みと古家再生の魅力

こんにちは、国際不動産エージェントManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いよいよ年の瀬が近づいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

年末年始は、子供たち連れて柏の実家で過ごします。いま金沢市で仕掛かり中の「町家再生ゲストハウス」がいよいよ来年1月オープンできる見込みが立ち、両親を無料招待する話をしたらとても喜んでいました。首都圏に住む者にとって、金沢はちょっと遠くて非日常感のある北陸の地、加賀百万石の文化と美術工芸、兼六園、ひがし茶屋街、日本海側の海鮮…旅の魅力にあふれる場所です。

両親も年をとりましたが、まだ元気なうちにご招待できて良かった、ちょっと親孝行できた気分です。六年前に会社クビになった息子が、不動産ビジネス頑張って自分のお金で建てた宿に泊まるのも、また格別でしょうから…

金沢古民家ゲストハウス。どんな宿になるか、楽しみです(11/30撮影)

今回は金沢を含む「世界の街並み」というテーマで、ひとつ論考してみます。

仕事柄、世界中で街歩きする機会が多いのですが、国内外を問わず、私が魅了されるのは「戦災を受けず、古い建物が数多く残っている街」です。またそういう街ほど、観光地として高く評価される傾向にあると思います。

まず日本国内の都市でいうと、東京大阪名古屋はじめ多くの主要都市が第二次大戦中に空襲を受け、焼け跡から新たに都市計画をやり直したなか、京都や金沢は戦災の影響をあまり受けず、昔ながらの路地や木造建物、寺社が多く残っています。

京都市東山区の街並み

金沢市の街並み

京都も金沢も、国内屈指の観光地として人気ですが、古くからの歴史文化的雰囲気が残る街って、歩いてて楽しいですし、「その場所にしかない」ものですから、わざわざ行く意味がありますよね。

一方で、特に金沢のようなクルマ移動中心の中堅都市で古い街並みが残る状態は、生活者にとってはかなり不便だろうと思います。

私は金沢に足しげく通っていますが、市街地の街路は概して狭く、スズキのワゴンRみたいな軽自動車でも通り抜けできない道がたくさんあります。かといって公共交通機関がバス位しかないし、商業施設や病院学校も郊外にあることが多いのでクルマなしの生活はほぼ無理。片側2車線のまともに走れる道路が数えるほどしかないので、通勤時は大渋滞の毎日。クルマの利便を考えて野々市や駅西地区など郊外部にマイホーム建てて住まう地元の方が多いのも分かる気がします。

隣の富山市は空襲被害を受け、市街地のほとんどが焼失したので戦後の区画整理がやりやすく、今ではライトレールも通りますが街路が広いおかげできた面もあります(金沢でライトレールの実現はかなり難しいでしょうね)。クルマ中心の都市として富山の利便性は金沢より大分上だと思われます。

海外にも、金沢と似た「古くて不便、でも観光に好適な街」がたくさんあります。ヨーロッパも日本と同様、多くの都市が戦災被害を受け、そこから復興を遂げてきたわけですが、たとえば北欧、エストニア共和国の首都タリンは、大きな戦災被害を受けなかったおかげで中世ハンザ都市の街並みが残り、観光都市として大人気です。城壁や石畳が残り(きれいに復元され)、その中は西洋おとぎ話のような世界が広がります。

タリン(エストニア)の旧市街

中央ヨーロッパに行くと、たとえばチェコのプラハが人気高いですね。かつてハプスブルク家オーストリア帝国の都だった街。隣国のブダペストやベルリンと違って戦災被害をさほど受けず、中世から現代にかけて各時代の建築様式の建物が残る、「ヨーロッパの建築博物館」と呼ばれています。ビールが安くて美味しいことでも世界的に有名です。

プラハ(チェコ)の旧市街

南ヨーロッパでは、特に人気の高い観光都市としてスペイン(カタルーニャ?)の「バルセロナ」があります。建築、地中海ビーチ、グルメ、サッカー…幅広い魅力にあふれ、私が普段お付き合いする日本人投資家の間で「ヨーロッパで移住したい都市」として人気ナンバーワンの街でもあります。ここも旧市街(Ciutat Vella)が戦災を受けず、迷路のような狭い街路が今でも残り、観光名所になっています。

バルセロナは、19世紀の都市計画で旧市街の外側に新市街地(Eixample)がつくられ、そこがサグラダファミリアやカサミラをはじめ、名建築が点在する緑豊かな住宅エリアになっており、新旧それぞれ特色のある街並みが魅力です。

バルセロナは旧市街と新市街のコントラストが楽しい

英国に渡ると、こちらも古くて素敵な街並みの宝庫です。私が特に好きなのが、ロンドン北西郊外にあるセント・オールバンス(St Albans)の街。紀元前後にローマ軍がグレートブリテン島に渡ってきた際、ロンドンの次に建設された「英国で2番目に歴史の古い街」。今でも昔の面影を残す特色あるロンドン郊外の高級住宅地になっています。

セント・オールバンス(英国)の目抜き通り

ヨーロッパでも日本と同様、「古い街並みと現代生活・モータリゼーションの両立」は重い課題です。タリンでもプラハでも、旧市街地は大観光地としてドル箱になっていますが、そこに住む地元の人々にとってはクルマの通行・駐車をはじめ、かなりの不便を強いられます。改装工事してモダンに暮らしたくても街並み保存で厳しい規制を受けます。

プラハやバルセロナは地下鉄があるからまだ良いですが、タリンは金沢と同じ人口規模(45万人)で地下鉄など無いので、新興住宅地や商業施設、オフィス、市電は旧市街地の外側につくられ(新市街地)、そこに大部分の住民が暮らしています。道路交通の便も新市街地の方が断然良いです。街の構造としては金沢と一緒ですね。

なお、プラハは人口130万人で地下鉄3路線が通り、旧市街地は道路不便でも地下鉄が使えてそれなりに便利に暮らせるという意味で京都と似ています。

タリン、プラハ、バルセロナ…といった街で、旧市街地の古い建物はファンドや富裕層個人投資家のお金が入り、次々と再生されてホテルやレストランに生まれ変わり、すでに大きな経済圏を形成しています。京都もそれに近い状態になり、中心地の町家や再生可能な古アパートはかなりの高値で取引されるようになりました。近い将来、金沢もそうなるでしょう。

日本全国、再生しがいのある街はたくさんあります。日本が製造業やハイテクの国でありつつもアジアの観光大国として存在感を増している昨今、古家再生&収益化は不動産投資事業の新しいトレンドの一つになると思います。

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